他士業への訴訟代理権の付与拡大

これまで弁護士の独占業務の一つとして訴訟代理がありました。これは弁護士の資格を持つ人のみがするべき業務であるとされてきましたが、弁護士に相談しに行きづらい地方であったり、弁護士費用と割の合わない少額な事件については、弁護士を立てずに本人訴訟のみが行えるといった状況がありました。

こうした状況を改善するために司法制度の改革の一環として、弁護士以外における、特定の法律の専門的な資格を持つ行政書士に関係する分野や一定の金額までの争いであれば訴訟代理権を与えたり、隣接する法律職において、法廷以外で紛争解決ができるADRという紛争解決制度が設けられる動きが広まっています。

この例としては2003年に、研修を受けた上で認定試験にも合格した「簡裁代理認定司法書士」と呼ばれる司法書士には簡易裁判所における訴訟代理権が認められました。これまで司法書士は裁判所に提出するための書類を作って提出することができましたが、弁護士のような訴訟代理権は認められていませんでした。

この簡裁代理認定司法書士においては、通常の訴訟や少額訴訟、民事調停、裁判所でない場所での示談交渉、簡易裁判所の民事訴訟の対象となる和解手続きなどの代理を行えるようになりました。

このようにして権限が拡大されると共に、こうした紛争の当事者の権利を保護するための懲戒規定が強化されてます。さらに、「ADR代理権」とも呼ばれる「代替的紛争解決制度」においては、司法書・弁理士・土地家屋調査士・社会保険労務士の4つの士業で可能となりました。

また、行政書士、不動産鑑定士、税理士などについては、ADR法が施行された後に、手続を実施した者としての実績などを考慮し、将来の検討課題にすることになりました。

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